

ライオンはネコ科では珍しく、「プライド(pride)」と呼ばれる群れを形成しています。「プライド」には誇り、自慢などの意味がありますが、15世紀半頃からライオンの群れはプライドと呼ばれるようになりました。なぜそう呼ばれるようになったのかはわかっていません。
「プライド」とは通常メスで構成されたグループとオスで構成されたグループからなります。メスグループの構成は母親、姉妹、従姉妹関係と血縁関係が近く10頭前後からなります。オスグループは通常の構成は兄弟の1~2頭からなります。
オスが「プライド」のリーダーとなり、子供以外のメスすべてとほぼ等しく交尾関係となります。生まれた子供はオスだと2才半~3才で「プライド」を追い出されます。メスは「プライド」の規模がその地域での適正な大きさを超えると2才半~3才で追い出されます。追い出されたメスは姉妹で「プライド」を形成します。オスは「ノマド(放浪者)」として彷徨うか、リーダー不在の「プライド」に受け入れてもらうか、「プライド」のリーダーとい戦い、乗っ取ります。乗っ取る時には激しいオス同士の戦いとなり、殺してしまう事もあります。
群れを乗っ取ったオスはまずその群れの子供をすべて殺します。これは「ライオンの子殺し」と言われ有名です。
なぜ子殺しするのかというと、通常メスは年に1回発情するが、子供を持つと2年は発情しないので、群れを乗っ取ったオスはメスと交尾ができません。自分の子孫を残すために乗っ取ったというのに、これでは意味がありません。生殖期間が3年しかないということもあるので乗っ取ったオスは、自分の子孫を残すため前のリーダーの子供を殺すという行動にでます。メスは自分の子供を守ろうとはせず、そのことがわかっているのか子供を守ろうとはしません。これはライオン社会の掟だということなんでしょう。メスは子供がいなくなるとやがて発情し、オスは交尾に入ります。3ヵ月後には新しいリーダーの子供が生まれます。
このようにしてプライドは血縁関係の強い群れを形成しているのです。
ネコ科で唯一群れを形成するライオン。ライオンが群れを形成するようになったのは、ブチハイエナ、リカオンの存在が大きいといわれます。ブチハイエナやリカオンは基本群れで行動し、獲物を捕まえます。そして動物間でも争いが起きます。その時ライオン1頭では何十頭といるブチハイエナなどの群れには勝てません。それに対抗するためプライドという群れを作ったのではないかといわれています。
他の理由として、開けたサバンナで1頭で狩りをするのは難しいため、獲物を捕まえやすいように群れを作ったとも考えられます。
ライオンの狩りは夜が主で、太陽が沈みだすと動きだします。日中に狩りを行うこともあるが、暑さをしのぐため木陰などでごこごろしている事が多く、その休息時間は一日20時間にもなります。
狩りはメスの仕事で、オスはほとんど参加しません。年長のメスは群れに残り、子供達の面倒を見ます。これはブチハイエナの攻撃から守るためでもあります。
メスたちは獲物の群れを見つけると草で身を隠し、近づけるところまで近づきます。そして1頭が獲物の不意をついて走り出します。すると他のメスたちも走り出します。(ライオンの走る最高速度は約58kmで獲物の草食獣は60~90kmで走るので接近できる距離と加速力が重要になってきます。)そして最初に追いつくことのできたメスは前肢で強力なパンチをくりだし、首の骨、背骨を折り獲物を倒します。または鼻面や喉に噛み付き窒息させて倒します。
キリンやアフリカスイギュウなど大型草食獣がで苦戦しているとオスが現れ倒すこともあります。ライオンの狩りの成功率は20~30%ほどとサバンナの王者らしからぬ低い成功率なんです。
獲物を捕まえるとメスたちが一斉に食べ始めますが、オスが近寄ってくるとメスと子供を追い払います。メスはそれをわかっているのでオスが来る前にできるだけ獲物を食べます。オスが食べだし腹が膨れるてくると寛容になります。メスたちはそれをオスの唸り声で判断します。その気配を感じとると食事に参加できるうようになります。ただそれは餌が残っていたらの話になります。餌にありつけず2才までに80%の子供が死ぬといわれています。

ライオン
